キッチン考。
実はシステムキッチンが苦手である。
よく見かけるタイプの、キラキラした感じのもの。
被害妄想だとわかっているが、「ここまでプロが使い勝手をお膳立てしたからには、当然使いこなせるはずです」と言われているような、これで使いこなせなかったら問題アリの烙印を押されてしまうような気分になる。
繰り返すが、被害妄想である。開発者さんの様々な思いと工夫が込められてることは理解している。のだけれど。
なんというか、自分ルールの通用しない“正しさ”の圧を受けてしまうのだ。
特に、下のでかくて深さのある引き出し……あれを使いこなせる気がしない。
重ねて収納したら、下にしてしまったものを永遠に取り出すことがなくなりそうでこわい。
いくら便利で理に適ってると言われてもお皿を立てて収納することに抵抗がある人間の身勝手な感傷でもある。
あと単純に、しゃがんで立ってという動作が苦手なので、あの巨大な引き出しに入れたが最後、もうほとんど手に取らなくなるかもしれない。
たべることが好きな自分にとって、台所はある意味で基地だ。
自分の基地でくらい、自分ルールを思いっきりぶん回したい。
理想はシンプルな、ステンレス剥き出しの業務用キッチンだ。
そんな自分には、憧れのキッチンがあった。
図書館や本屋さんに通い、おそらく100冊を超えるリノベーション・インテリア・間取り・建築系の本や雑誌をみてきた中で、最近の雑誌で「これいいなあ」と思うと必ず名前のあるメーカーさん。
サンワカンパニーさんの、ステンレスキッチン。
イイ……。
現地に行きたいところだが、このタイミングで残念ながら東京ショールームは臨時休業中である。
そんなわけで先日取り寄せたカタログを眺めては憧れのキッチンとの生活に思いを馳せていたのだが、現実は非情であった。
金銭の問題でもなく、夢と現実の問題である。
つらいので続きは明日。