将来の子ども部屋
お義母さんに、とても気を遣いながら尋ねられた。
「子ども部屋はどうするの?」
実のところ、これについてはわりと早い段階から旦那氏と話し合っていた。
我々の子どもが個室を必要とするのは中学高校の六年間だけであろう、と。
まぁ、もしかしたら小学校高学年から欲しくなるかもしれないが、それでも十年以内である。
このことを踏まえて、設計士さんに一つお願いをしていた。
玄関横の窓のない部屋を、秘密基地のようなイメージで造ってほしい、と。
置くのは下が机になったロフトベッドを想定。
光が入らないことと狭さが逆にプラスと働くような、くつろぐよりも集中とわくわくを重視した部屋づくりができるようにと。
自室では集中して。
日当たりのいいところでくつろぎたいときは、リビングに出てきてもらう。
そういう暮らしを、家族としてできたなら、と。
自分に身の覚えがあるのだ。
わたしは、自分の部屋からまったく出ない子どもだったから。
リビングに出ることは、戦場に出ることのようなものだったから。
リビングも自分の場所だと、リビングでくつろいでもいいんだって思えるような、そういう関係の暮らしができたらいいと思ってる。
「大丈夫、俺とナンナの子どもならきっとそうなるよ」
適度に力を抜いて。
続いていく関係がまるごと入ってる、『家』というのはそういう場所だ。
旦那氏「あとまあ、好き放題やりたいこと詰めた自分の部屋が欲しかったら、自分で稼いで手に入れろって言うね!」
実例を元に、旦那氏はそう言うのであった。